複数原料米・国内産 100% ??





左のパンフは農林水産省食糧事務所が発行した もので「消費者の立場にたってお米の表示を見 直しました」とアナウンスしています。 しかし 販売店の立場からだと、 「どこが、消費者の立場にたっているのだぁ。」 片手落ちのザル表示じゃないか?と声を大にしたいです。

農林水産省告示第1008号を抜粋、要約しますと

原料玄米に産地、品種、産年について証明を 受けたものが含まれている場合にあっては、 「国内産○○%」の表示の次に括弧を付して 産地、品種、産年の3つの表示項目の全部 又は一部をそれぞれに対応する使用割合と 併せて記載することができる。

・・とあります。 記載しなければならない、じゃ なく「記載することができる。」と通達されている のがミソです。 すなわち、外国産米を未使用だと 複数原料米・国内産 100%とさえ 記載すれば 後は、販売側のメリットを記載するのは 自由で、消費者のデメリットは記載しなくても良い との事なのです。

原料玄米欄の産年を意図的に飛ばし 「コシヒカリ 100%」 と記載すれば仮に10年前の超古米コシヒカリを混入しても 表示上、 問題は無いのです。 これで「消費者の立場にたって見 直したお米の表示」と言えるのでしょうか?  消費者をおちょくった表示だとも考えられそうです。  10年前はいささかオーバーですが現実に平成10年産の政府保管米が 農水省によって入札販売され安価で市場に出回っています。 産年が表示がされていな いお米には十分、気をつけて下さい。


国産政府保管米入札の落札結果(2006年 6月 7日、6月14日 実施分)
生産年 販売対象(d)申込数量(d)落札数量(d) 落札価格
玄米60kg
落札価格を
白米10kgに換算
10年4,30023,8824,338  ***     ***  
11年5,00018,4374,966  ***     ***  
15年7,40010,6864,47612,305円 2,279円
16年27,80068,76119,85512,353円 2,287円

※ 10年産、11年産は対象銘柄が1銘柄(北海道きらら397)のため公表されていません。